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PRESENCE (プレゼンス)

人間の深層心理=“未知の領域”を追求する
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PRESENCE (プレゼンス)
メーカー:シュールドウェーブ(株式会社タケル)
発売日 :1992年
ジャンル:アドベンチャー
機種  :PC-98,FMTOWNS



※画像はPC-98版です


太平洋上空11,000m。目に見えない最新ジェット戦闘機からのハイジャック通告。爆破工作を暗示催眠された人物の深層心理から命令因子を破壊しなければ……。元精神分析医、山田かすけが、人間の無意識の深海へ戦いを挑む。複雑にかけられた暗示のプロテクトを解除し、失われた記憶の扉を開く秘密の鍵はどこに?君の思考や行動はすべて、自分の無意識のうちに決定されているという事実に目を背けてはいけない。


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1992年3月16日 18:00 ロサンゼルス空港
主人公の山田かすけは、精神分析医の経歴を持つ、フリーランスのヘッドハンター。仕事のパートナーである小鳥遊けい子の依頼により、コンピュータハードメーカー美夜受(みやず)の職員、有沢あづみをヘッドハントすべく、ロサンゼルスから成田へ向かうジャンボジェット機に乗り込む。


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乗客乗員321名を乗せて、闇夜の太平洋上空を飛行していたトランスアトランティック航空ジャンボジェット機NF-037便の無線に、突然抑揚のない、よどみない声が割り込んできた。「NF-037便へ通告する。貴機は現時点より本機の指令下に行動し、指定の飛行ルートをとることを命令する」それは最新鋭ステルスジェット戦闘機からのハイジャック通告だった…。


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その頃、NF-037便のラウンジキャビンでは、かすけとけい子が、有沢あづみにアプローチをかける機会をうかがっていた。二人はこの旅客機に起きている非常事態など知る由もない。

「この飛行機が着くまでに、有沢あづみを洗脳してほしいの」「よせ。精神分析は遊びじゃないんだ、一歩間違えば、被験者を発狂させてしまう…。二度とごめんだ」かすけはけい子の強引な依頼に反発を感じながらも有沢あづみに接触する。

画面右のコマンドエリアから行動を選択して物語を進めていきます。


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ターゲットの有沢あづみは、米航空機産業と共同で行なっている、ある機密開発プロジェクトに参加している。服装、持ち物、目元と口元の筋肉の動き…、彼女を観測しながら会話で警戒心を解いていく。

「僕は君の護衛を仰せつかって、この機に乗り込んだCIAに所属する者だ」「君の持っている米新型戦闘機の情報を、共産主義の幻影を背負った馬鹿どもが狙っている」

彼女が信用しそうな肩書、それに難しい言葉で威嚇……、疑問を抱かせるな!精神的孤立感に追い込み、味方は僕だけだと思い込ませるんだ。

催眠術によるマインドコントロールを試みる。しかし、このアプローチ中にあづみは、突如異常な反応を示した。


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「この旅客機は撃墜される…」
「グラントはもう後ろに来ている!」
トランス状態に陥り、コックピットに乱入しようとしたあづみを取り押さえる。何者かの催眠法によって、深層意識に暗示命令をかけられているようだ。


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正気に戻ったあづみをキャビンラウンジのソファに座らせる。彼女と同じリズムで呼吸し、同じ姿勢を取り、動作をシンクロさせることで、こちらの存在を受け入れさせる。すると彼女はいつの間にかこちらの動作をトレースする様になる。そうなればこちらのリードの言いなりだ。


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彼女の反抗心を失わせ、うまく取り入ったところで、コックピットに乱入しようとした事について聞く。トランス状態時の行動は一切覚えていなかったが、「グラント」という言葉に対しては、新型戦闘機のテストパイロット、グラント・フィールディング大佐の名前を挙げた。

「グラント」「後ろに来ている」「撃墜」…。まさか、新型戦闘機がこの旅客機の後ろについて来て“狙っている”!?もしそれが本当の事だとして、彼女が暗示睡眠で命令された事とそれがどう関係するのか?


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ギャレーへ行き、チーフパーサーの水尾薫にシンクロして、この旅客機に何か異常が起きていないか聞き出す。すると旅客機の背後にステルス戦闘機がいて、撃墜すると脅迫されていることがわかった。

「もし仮に自分を撃墜できたとしても、自分と共にこの機は落ちると」「その方法は分からないのですが、この機に仕掛けられたバクダンがあると…」


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旅客機を救うカギは、有沢あづみの失われた記憶の中に隠されている。かすけはあづみの深層心理の中に立ち入り、旅客機に仕掛けられたバクダンを探し出そうとするが……。


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姿勢制御コマンド
あづみの記憶の奥底にある情報を聞き出す時に使用。かすけの姿勢が変化し、それに対応するメッセージが表示されます。




シュールドウェーブから発売されたサイコミステリーアドベンチャーゲーム。時代は違いますが、「ノスタルジア1907」の続編にあたるゲームで、元精神分析医の山田かすけが、高度11,000mで飛行する旅客機で起きたハイジャック事件の真相解明に挑みます。

女性にかけられた謎の暗示催眠、レーダーでも存在が確認できない敵、凝ったシチュエーションと、深層心理を解析することで、少しづつ事実が明らかになっていくストーリー展開が良いですね。人の心に焦点を当て、深層心理で見える映像をアニメーションで表現しているところもこのゲームの魅力。コマンド選択タイプになりましたが、行き詰まることなくスムーズに進みますし、姿勢制御システムもより簡単なものになっています。(ちなみにバクダンの解体はありません)

ずっと旅客機の中ということで、少し変化に乏しいですが、なかなか面白かったです。



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出来ればTOWNS版が欲しかったけど、当時売っているところを一度も見かけませんでした…。


4 Comments

カソリ  

ども

わたしはFM-TOWNS版をプレイしました。動画チェックしようと思ったんですけど、マイナーなタイトルすぎるのか、YouTubeに15分程度のが一件あるだけでした……。

なんで、おぼろな記憶でのコメント失礼しますが、たしか前作『ノスタルジア1907』と違って音声出力もなくって、アニメーションも右下の小窓のなかだけヌルヌル動いてたような……。

シナリオは「主人公が精神科医」ということで「サイキックディテクティヴ」っぽいな……と思ったこと以外は全く覚えてなくて、とにかく地味で奇妙なゲームだったという印象だけが残ってます。

以下は私事で恐縮ですが、Yahoo!ジオシティーズが来年サービス終了するらしく、そこを借りてやっていた当方の「サイキックディテクティヴ」のファンサイトも同時に閉鎖いたします。移転してまで存命させる心理的時間的余裕もなく、開設から約15年ですので大往生です。

管理人さまには一度閲覧いただいたことがあるようで、その節はありがとうございました。では。

2018/10/14 (Sun) | REPLY |   

shami  

コメントありがとうございます!

主人公が相手の深層心理に入り込むのではなく、あくまで情報を聞き出すだけですから、サイキック・ディテクティヴ・シリーズのような派手さはありませんね。そこが“サイキック”有り無しの違いなのでしょうけど…。

PC-98版でプレイしたせいか、音声の有無やアイキャスエリア(アニメーション画面)の大きさは、それほど気にしませんでしたが、ほとんど読み進めるだけだったので、ノスタルジアの爆弾解体のようなプレイヤーに考えさせる場面が欲しかったと思います。でも、普通の探偵モノとはまったく違う方法で、事件解決に挑むというストーリーが面白くて、個人的には好きな作品です。

ファンサイト閉鎖は残念ですが、移転作業も簡単ではありませんものね…。アヤやオルゴールの記事作成ではお世話になりました。こちらこそありがとうございます。行き詰まりやすいゲームだけに、攻略ヒントは本当に助かりました。

2018/10/14 (Sun) | EDIT | REPLY |   

DST  

カラーになって前作とは印象が変わりましたね
あのセピアカラーの雰囲気で現代物は作りにくいと思うので仕方が無いですが
タウンズ版はボイス入りだと思ってました
98版でも入手困難でしたね

2018/10/20 (Sat) | REPLY |   

shami  

コメントありがとうございます!

全体的にはノスタルジアの方が良かったと思いますが、こちらも面白かったですね。
発売当時はPC-98を持っていなくて、あまり気にしていなかったせいかもしれませんが、PC-98版も店頭で見かけたことがないですね…。ちなみに90年代の後半にハードオフのジャンクコーナーで見かけて500円くらいで買いました。

2018/10/20 (Sat) | EDIT | REPLY |   

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