シャーロック・ホームズの探偵講座

シャーロック・ホームズの探偵講座
メーカー:富士通(FMTOWNS)/ビクター音楽産業(PCE)
発売日 :1991年
ジャンル:アドベンチャー
機種 :FMTOWNS,PCE CD-ROM2
※画像はFMTOWNS版です

目次です。
上の二つ、InstructionsとHolme's Introductionは、コマンドの説明やホームズの推理を助けてくれる情報提供者たちの紹介です。最初にに見ておくとよいでしょう。
下の三つはシナリオです。ミイラの呪い(Tne Mummy's Curse)、不思議な殺人者(The Mystified Murderess)、スズの兵隊(The Tin Soldier)、これら三つの事件を解決します。
ゲーム内容を知っていただく為、少しだけ「ミイラの呪い」に挑戦してみましょう。

こちらがホームズとワトソンです。
実写ムービーが流れて、事件の概要を知るところから始まります。
1889年4月12日
エジプト調査団の団員が殺されるという事件が、立て続けに三件発生。すべての死体の首に、古代の包帯と思われる布が巻きついていたことから、「ミイラのしわざ」と書き立てるロンドン・タイムズに対し、ワトソンは「ばかげたことだ」と声を荒げて非難する。ホームズは好奇心からこの事件の捜査を開始した…。

ゲーム画面です。
とりあえず、ロンドン・タイムズの記事を読んでみましょう。左にある新聞のアイコンから1989年4月12日のロンドン・タイムズを選び、事件の記事を探します。
2ページ目に記事が載っていました。大英博物館でジェイムズ・ウィンディバンク教授の死体が発見された。教授は、カテベットの「ミイラの墓」発掘調査でエジプトに渡り、貴重な美術工芸品などを発見し、イギリスに持ち帰る。それらの発掘品を大英博物館のエジプト館に展示するための準備にあたっていた。死因は窒息死とみられる。
この事件は過去六週間に発生しているカテベットのミイラに関わる三番目事件。調査団を編成したエビナイザー・ターンブル博士は墓室内で殺害され、考古学者のアンドリュー・ウェザビー氏もイギリスに帰る船内で同じような悲劇にみまわれている。ウェザビー氏が殺害されたのは、シャーディン・マシスン汽船会社所属の「イースタン・エンプレス号」。船内での捜査はハーマン・ラムザイ船長とルーサー・テニー一等航海士によっておこなわれた。
なるほど…
殺された三人の名前と事件現場がわかりましたね。それでは事件について聞き込みを始めましょう。

まず、事件現場の大英博物館へ行って話を聞いてみましょうか。
住所録のアイコンから大英博物館(British Museum)を選び、馬車のアイコンで移動できます。

大英博物館のジョンソン氏に話を聞きます。(自動でムービーが流れます)
巡回中のガードマンがウィンディバンクの死体を発見。棺のフタが斜めになっていて、人の手が出ているのに気付いたらしい。ミイラは死体の下にあった。

スコットランドヤード(警察)犯罪学研究所のマレー所長に話を聞きます。
首に巻き付いていた布はかなり古いもので、首を絞められるほど丈夫ではないことから、直接の凶器ではない。布には犬の毛が付着しており、船の中で殺されたウェザビーの首に巻き付いていた布にも猿の毛が付着していた。
捜査課のレストレード警部からは有力な情報は得られませんでした…。

病院(St. Brtholomew's Hospital)でジェスパー卿に検死結果を聞きます。
素手で首を絞められて殺されていることから、力の強い人物であると推測される。
犯人は男である可能性が高いですね。

ロンドン大学で殺害された三人について聞きます。
調査団を編成する時に、元生徒のスミスとトラヴィスの二人が熱心に同行を希望していたが、ウェザビーが選ばれた。

シャーディン・マシスン汽船会社で乗客リストをもらいました。
住所録でシャーディン・マシスン汽船会社を選び、ベイカー街遊撃隊(ストリートチルドレンの団体)のアイコンをクリックすると見ることができます。ウェザビーは船の中で殺されたわけですから、この中に犯人がいる可能性が高いですね。こちらの事件も調べていきましょう。リストに載っている人物はもちろん、船長やウェザビーの死体を発見した航海士にも話を聞いた方が良さそうです。
このように関係者や情報提供者に話を聞いて情報を集めていきます。
そして、犯人がわかったら「裁判所」(木槌)のアイコンで起訴。

判事の質問に答えていきます。
犯人や動機などの質問に正解すると事件解決です。ちなみにしっかり聞き込みをしていなかったり、証拠不十分だと起訴できません。

最後にホームズが事件の真相を語るムービーが流れ、プレイヤーの探偵度を示すスコアが表示されてシナリオ終了です。
アーサー・コナン・ドイルが生み出した名探偵、シャーロック・ホームズになって事件を解決する、推理アドベンチャーゲームです。俳優さんたちの演技を取り込んだ実写ムービーが特徴で、ドラマを見ているような感覚で楽しめます。
海外ゲームの移植だけあって、日本のアドベンチャーゲームによくある、事件解決までのストーリーを追っていくタイプではありません。最初に事件の概要を知るムービーが流れたら、あとはプレイヤーの自由。会話内容やロンドン・タイムズの記事から、どこへ行くべきか自分で考えることになります。やみくもに移動しようとしても、住所録に書かれている人物や場所の数は膨大。その中から移動先を決めなければなりませんし、無駄な行動はスコアに影響します。集めた情報を整理して、犯人や動機を推理するのも自分です。良く言えば自由、悪く言えば不親切というわけですね。
事件に関することを聞ける場所に移動するとムービーが流れ、それを見てまたどこへ行くべきかを考える。基本的にこの繰り返しで情報を集めていきます。何度も同じ場所へ行って、しつこく聞いたり調べたりする必要はなく、メモを取りながらプレイすれば、意外と簡単なゲームです。とっつきの悪さはあるし、ムービー中心でゲームとして面白いか微妙ですが、ホームズ好きの方なら楽しめるのではないでしょうか。ちなみにPCエンジンでは二作目も発売されています。

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このような海外ゲームの移植作は面白いつまらない以前に「どのように進めたらいいのかわからない」で手付かずになっている方も多いと思うので、プレイするきっかけにでもなれば良いかなと思ったりします。(私もそういう海外ゲームが多いんですけどね…)ちなみにPCエンジンでは続編も発売されています。