ANGELUS アンジェラス ~悪魔の福音~

ANGELUS アンジェラス ~悪魔の福音~
1988年にエニックスから発売されたアドベンチャーゲーム。
機種はPC-88,PC-98,MSXです。
ストーリー
西ドイツの建設会社バイエルン・カンパニーは、ペルーにてピラミッドを移転し、その跡地にダムを建設する大事業に取り組んでいた。ダムは無事落成し、祝典が催されている中でその事件は起こった。副社長であるゲイツ・シュミットが急に苦しみだし、その場に倒れたのである。全身が緑色に変色し、ただれ、血管が浮き出すという悲惨な状態。検死の結果、正体不明の奇病であるとして片づけられた……。
しかし、これと同じ奇病は遠く離れた地、日本でも発生していたのだ。翌朝、事件のあらましを聞かされたロンドン・ポスト誌の新聞記者ブライアン・パールは、出張先からロンドンに戻る途中の飛行機の中でその奇病と遭遇する。この時からブライアンは逃れることのできない運命を歩んでいかなくてはならないのであった。
世界のどこかで何かが起こりつつある。
恐るべき謎を秘めた物語の扉が、今開こうとしている…
※画像はPC-88版です

ペルーのダム落成式典
バイエルン・カンパニーの副社長ゲイツ・シュミット
式典の挨拶中に突然苦しみだし、全身が緑色に変色して死亡する。

新宿のカフェテラス
アメリカからペンフレンドの美春を訪ねてやって来たエイミ・ハミルトン
同じ奇病で倒れるが、一命は取り留める。

ロンドン・ポスト誌の新聞記者ブライアン・パール(右)
彼の目の前で隣に座っているガルン・ドッペスが奇病を発症して死亡する。

ブライアンの同僚、エリス・ミラー
元気で気の強い行動的な女性。ブライアンに好意をよせている。

死体のそばに必ず落ちている青い石。発病した者は全員この石を持っていた。
セイント・ストーンと呼ばれ、手にする者に幸福と希望をもたらすと言われているのだが…。
このようなストーリーで始まるオカルトアドベンチャーゲームです。
ブライアンとエリスはこの謎の奇病事件を追いかけていくわけですが…
「セイント・ストーン」と呼ばれる青い石、占いの的中率は9割にもおよぶ「占い師デュマ」、古代から受け継がれた闇の歴史が記されている書物「悪魔の福音」、「グノーシス教」という邪教集団とその神「邪神セヴァ」
様々なキーワードが物語に絡み、ますます謎は深まっていきます。個人的にオカルトと考古学がミックスされたシナリオが好きで、まさにアンジェラスは最高といえる作品でした。コマンド選択がファンクションキーで操作しづらかったことだけが不満です。奇病に侵されたグロともいえる画像が、当時のパソコン雑誌に大きく掲載されていてインパクトがありました。
(上に掲載したエリスのサービスカットも一緒にw)
1980年代半ば頃はコマンド入力の謎解き中心でしたが、1980年代後半になるとコマンド選択に変わり、シナリオをグラフィックや音楽で盛り上げる、まるで映画やドラマのようなものになっていきました。「アンジェラス」もそんなシナリオ重視になった時代を代表するアドベンチャーゲームの1つだと思います。クリア後にゲームを最初から最後まで観ることができる、鑑賞モード「アプリエイションシステム」までありますからね。この頃ファミコンでドラゴンクエストシリーズが大ヒットしていたエニックスですが、パソコンゲームでも「アンジェラス」や「ジーザス」のような素晴らしいゲームを発売していました。数あるPC-88ゲームの中でも忘れられないソフトです。

徳間書店 テクノポリス1992年3月号より
続編の「ホーリーナイト アンジェラスⅡ」です。
キャラクターデザインは北爪宏幸さん、シナリオは六月十三さん、音楽は古代祐三さんという豪華メンバーで、すごく期待していたんですけど…。PC-98版の発売日が1992年の4月上旬から発売日未定となり、残念ながらそのまま発売されませんでした。ちなみにアンジェラスの2年後のストーリーで、ブライアンとエリスの結婚式がオープニングになっていたようです。

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