すわいん
みんながぶたになっちまう!!
みんながぶたになっちまう!!
すわいん
子供の頃に「ドラクエのようなゲームを作ってみたい」と思ったことはありませんでしたか?
私が中学2年生だった、1987年。
1月の「ドラゴンクエストII」を皮切りに、「ファイナルファンタジー」、「女神転生」といった今も続く人気シリーズが発売された年です。他にも「ヘラクレスの栄光」や、パソコンからの移植作である、「ウィザードリィ」、「ウルティマ」、「覇邪の封印」。そしてバックアップ機能を搭載したことで話題になった「未来神話ジャーヴァス」。同じタイトーの「ミネルバトンサーガ」もこの年でした。
そんなファミコンでRPGブームが起こった時代です。(名前を上げたゲームは全て買いました)
ある日、本屋でMSX・FAN
1987年7月号でした。記憶違いだったようです、申し訳ありません。

再掲載された1995年2月号より
ドラクエか、はたまたロマンシアのパクリか! と書かれてます。
(ドラクエのような画面&ロマンシアのようなブタって意味だと思う)
「まるでドラゴンクエストじゃないか…!」
「MSXでこんなゲームが作れるのか!?」
いつかドラクエのようなゲームを作ってみたいと思っていた私には衝撃的でした。MSXを持っていなかったのに、MSX・FANを買ってしまったくらいです。
この「すわいん」と光栄の「三國志」の存在で、MSXを買おうと強く思うようになります。そして、その半年後にMSX2(FSA1)を購入しました。
試しに投稿プログラムを打ち込んでみたものの、キーボードに慣れていない為、とにかく時間が掛かる。入力ミスによる [Syntax error] を連発。1画面プログラムと呼ばれる短いリストのゲームでさえ大苦戦。すわいんのような大作プログラムを打ち込むなんて、当時の私にはとても無理でした。
月日は流れ、メインPCは MSX2 → PC-88 → FMTOWNS と移行。この間にMSXturboRを購入しますが、MSXをさわる回数は減り、たまに市販ソフトで遊ぶ程度。投稿プログラムを打ち込む事はなくなりました。
市販ゲームを収録した付録ディスクが付くようになったのをきっかけに、再びMSX・FANを買うようになります。そして、1995年の2月号の付録ディスクにMファン・グラフィティとして「すわいん」が収録されていました。

このゲームを目にしてから8年、ようやくプレイできたというわけです。
(それも20年前の事になってしまいましたが…)

ドラクエのようなマップ画面!

敵はブタ!
作者はTEIJIROさん。
80年代にMSXの投稿プログラムで多くの作品を生み出した有名な方ですね。当時、同級生にプログラムポシェット(テクノポリス別冊)のMSX作品だけを集めた本を貰ったんですが、掲載されているTEIJIROさんの作品の多さに驚きました。
こちらは同じ号に収録されている…

TPM.CO SOFT WORKSさんの「まものクエストⅡ」

1989年9月号に掲載された大作RPGで、シリーズ2作目。リストが長くて打ち込めなかったゲームの1つです。(どちらかと言えば、1作目の方が思い出深いけど)テクノポリスを買うようになってから、MSX・FANは立ち読みで済ませることが多くなっていましたが、掲載号は買ってしまいました。こちらもやっとプレイできて嬉しかったです!
あとプログラムポシェットといえば、YUKIさんの「ロットロットロット」が有名です。アーケードやファミコンゲームになった「ロットロット」の元になったゲームでした。もっとも、私がそれを知ったのは本を貰った後でしたけどね…。
数ある投稿プログラムで、私が遊んだものはほんのわずかです。それでも、掲載されているゲーム画面やイラストを見て、どんなゲームか想像するだけでも楽しめました。苦労して打ち込んだあの作品、プログラム技術に驚かされたあの作品…。当時のPCユーザーには、市販ゲーム以上に思い出深い投稿ゲームがあるのではないでしょうか。
この記事を作っていたら、夏期講習へ行く時間ぎりぎりに、ようやく「A WATER PIPE」(TEIJIROさんの作品の1つ)のプログラムを打ち終えて、急いでカセットテープにセーブしてから塾へ向かった、そんな中学三年の夏の日の事を思い出しました。
私にはあのくらいの長さのリストを打つだけで精一杯だったよ…。

MSX・FAN 1995年2月号 | 中古・新品通販の駿河屋